「子どもが指を使って計算します」

「子どもが指を使って計算します」

お母さんの算数教室を開くと、必ず「指」の相談を受けます。私の考えを書いてみますね。

まず「指を使うこと自体を禁止しないでください」

何故かと言えば、その子は自分の指以外に足し算、引き算に立ち向かう武器を持っていないからです。だから指を使うしか無いわけです。
それなのに指を取りあげたらどうなるでしょう?

頭の中で数え足しを始めるだけです。

「4+2」だったら、天井を睨みながら
(1、2、3、4、…5、6)←ここまで脳内
「答えは6!」

これ、指を使うよりもっと時間がかかる上に間違いも多くなり、何も良いことはありませんね。

水道方式では、タイルを使って、数の大きさが「見える」形で勉強していきます。 なので、量を「目で見て」覚えていきます。数え足しをする必要が無くなります。足し算引き算もタイルで勉強する事で指を使う場面が無くなります。

結果、タイルが無くても加減算ができるようになります。

「指を使う事」自体に問題があるのでは無く、「数が量として認識されていかない」事が問題なのです。

教室では、指が身についてしまった子から指を取り上げる事はしません。
「ここの教室ではタイルがあるから、タイルを使おうね。 学校やお家ではタイルが無いから、指でも良いけどね。」と伝え、タイルは量感覚を身につけるツールとして、いつでも子どもが使えるようにしてあります。

量を把握しているかどうかが、その後の算数の学習に大きく影響して来ます。そして、現実世界を量で捉えることは生きていく上で大切だと思いますが、如何でしょうか?